

せっかく先ほどの記事
ウイスキー「山崎」の思い出 にて
良い感じに美しく終わったと思いますが、あえてその後のお話を少しさせて頂きます。
読者の中であのお話を聞いて、もしかしてピンときた人がいるかもしれません。
なんせ30年以上も歴史があって新宿西口という立地なので、
お客様だけでなく従業員も多くの人が訪れたからです。
私が働いていた当時も他のスタッフとそういう話をした記憶があります。
確かその時も過去に働いていたすでに中年の男性が来店して、
懐かしさのあまりロッカールームを見せてくれと言ってきたりしたと聞きました。
実は私も似たような経験があるのです。
2,3年後、私はまたバーテンダーの職を探しており、東京都内のあるバーへ面接に行きました。
そこで面接してくれた人が私の履歴書を見て、あれっという反応を見せたのです。
「もしかして、ここって新宿西口でめちゃめちゃお客さんがはいる店じゃない?」
私はただ驚くばかりです。
東京にバーはたくさんあるし、その新宿のお店はチェーン店でも有名店でもないのです。
確かにバーテンダーの世界は広くはないのですが、初めての事だったのでびっくりしました。
彼も以前、そこで数ヶ月間だけ働いていたという事でした。
働いていた当時でも元スタッフがたくさん来ていました。
そういう私はそれから毎日忙しいのもあり、なかなか新宿西口に足を向ける事がありませんでした。
何かの用事で新宿に行って、やっぱりそのバーの事を思い出して行ってみたのです。
私が退職して3,4年が経過していました。
そのBARはすでにありませんでした。
改装中で大きく大手居酒屋チェーンの名前が入った看板が立っていたのです。
私は呆然として、すぐに久しく連絡してなかった昔の同僚に電話をしました。
彼は知らなかったのという風に何事もないかのように応えました。
事実、私が働いていた当時も売り上げが落ちて、経営状態は良くありませんでした。
私たちもやりたい放題でしたし、従業員の入れ替わりも激しいですし、そんな会社が上手くいくわけがありません。
昔はバブルの恩恵を受けてとても流行っていたようでしたが、その古いやり方をずっと続けていたのでした。
私が3ヶ月で退職した理由もその辺りにありました。
私は見習いだったのですが、そこを指摘して改善を要求して提案したのです。
最後は部長という役職の人とぶつかってしまったのです。
しかし今でも寂しい気持ちになります。
私の青春時代の場所がもうないのです。
私も歳をとってからふらっと立ち寄って、昔ここで働いていたんだよって言いたかった。
・・・・・
それで少ししつこいですが、ある日都内の某電車内でなんと先ほどの部長を見かけたのです。
相手は私に気がついてないようだったので、私も話しかけませんでした。
で、あの若者は今はどうしてるかですか?
彼は大きい飲食チェーンのダイニングバーでしっかり正社員として働き続けていると思います。
あのBARでお客様として来店した女性と付き合っており、結婚を考えていると言っていました。
ちょっと長くなってしまいましたが、こんな話があったんですよ。
2008年3月29日 執筆